奥多摩 大ドッケ(1315m) 2014年12月13日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 7:54 毛附トンネル−−7:59 巡視路入口−−8:36 廃屋−−9:19 標高950m−−10:12 大ドッケ(休憩) 10:40−−11:02 標高950m−−11:18 巡視路−−11:19 送電鉄塔−−11:28 祠−−11:39 車道−−11:43 毛附トンネル

場所埼玉県秩父市
年月日2014年12月13日 日帰り
天候
山行種類籔山
交通手段マイカー
駐車場毛附トンネル南口に駐車スペースあり
登山道の有無基本的には無しだが尾根上に踏跡あり
籔の有無往路で使った尾根標高の820〜880m間が檜幼木籔
危険個所の有無無し
山頂の展望無し
GPSトラックログ
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コメント大平山から北東に伸びる尾根上にある山名事典記載の山。基本的に登山道はないようだが尾根上に踏跡あり。東側を通る送電線巡視路とつなげて歩くのが手っ取り早い。巡視路入口は川俣集落で橋を渡ったすぐにある民家の裏側が入口。広い道が続くがこれは細久保集落への道であり巡視路は大岩を過ぎた付近で右に分岐するので要注意。往路はこれを見落として直進してしまい、細久保集落の廃屋裏から適当に尾根を登った。往路の尾根は標高820m〜880m付近が檜幼木藪だったが、それ以外は植林で歩きやすい。標高950mで送電鉄塔のある尾根に合流し、山頂まで藪無しの尾根が続く。山頂直下に文字が消えた標識ありだが山頂には標識はなかった。帰りは送電線鉄塔のある尾根を下ったが、こちらは藪皆無で歩きやすい。ただし巡視路の他に道があり、どれが巡視路なのか見極めが難しい




毛附トンネル南口に駐車。路面は凍結している 細久保谷沿いの道に入る
送電線巡視路入口 巡視路標識
えらく立派な道 小屋
この上に細久保集落の人家があるようだ こちらは廃屋。この裏から斜面に取り付く
植林の斜面を登る 標高800m付近。予想外に籔が出てくる
鹿避け柵がある間は檜幼木籔 884m標高点を過ぎると籔から解放される
標高960m付近 標高1050m肩
何の足跡? 熊棚。多数あった
標高1200m付近 大ドッケ直下の標識
大ドッケ山頂 下山時標高930m付近
標高900m付近 標高750m付近

送電線巡視路に合流 送電鉄塔
有間山方面 尾根上の巡視路を下る
崩壊した小屋 大ドッケ直下の標識と同じ種類
右上の標識は分岐に置いてあった 586m標高点の大木
大木の根元の祠。この前を峠道が越えている 昔はハイキングコースだったのか
往路の広い道に合流 往路で見落とした巡視路分岐
紐で支えられた案内がいい目印になる この大岩も巡視路分岐の目印
車道に出た トンネル到着


 今週末は日曜日に用事があるので土曜日の1日だけ使って登れる山へ。最近は秩父周辺の山に通っているが、その続きで今回は大ドッケとした。ここは大平山は北東に伸びる尾根上にあり基本的に登山道はないが、奥多摩の植生から考えて藪無しで登れると予想した。取り付きは車で一番接近できる秩父の川俣集落がいいだろう。昔の地形図を見るとこの上方に送電線が通っているのでその巡視路が使えそうだ。地形図には巡視路らしい破線が描かれているので、この入口を探せば良いだろう。

 この時期の秩父は冷える。昨日の雨で路面が濡れたようで朝方は薄い氷で覆われていたため慎重に運転。県道から細久保谷沿いに右に分岐する車道に入るとすぐに民家があり、その裏手に巡視路入口を発見したが近くに駐車余地はない。Uターンできる広場まで進んで県道に逆戻り。この付近の県道は道幅が広いので路肩に駐車しても問題なさそうだが今は路面が凍結していて車に突っ込まれる可能性がある。安全な駐車余地は毛附トンネル入口だった。

 巡視路入口まで歩いて戻り登山開始。最初は普通の巡視路だったがすぐに小型車なら通れそうな道幅に広がり、実際にタイヤ跡があった。おそらく林業で使う小型特殊車両であろう。ジグザグを切って上がっていき、やがてトラバースが続くようになる。上がらないのは気に入らないが方向的には山頂へ接近する道なのでこのまま進む。やがて明瞭な道が分岐、右上に上がる方向には人家名が書いてあった。どうももちらの道は細久保集落の人家に通じているらしい。タイヤ痕はこの住人のものかもしれない。

 そのまま水平な道を進んでいくが巡視路標識が現れない。さっきの人家への道がそうだったのかと思い返したが、あの分岐にも標識はなかった。まあ適当に登ればいいやと先に進むと廃屋が登場。ここで初めて地図を広げて検討。どうも今まで歩いてきた道は細久保集落への道のようで、地形図によるとこの先も上に向かわず横移動だ。地形からしてたぶんここは最後の人家だろう、このまま上を目指せば適当な尾根から山頂に向かえるので、ここから斜面に取り付くことにした。

 斜面は一面の植林で藪は皆無。歩きやすいところを適当に上がっていく。何となく作業道か獣道のような筋が現れたのでしばらくそれを辿ったが、尾根直上ではなく僅かに南を巻くように進んだ。徐々に尾根から離れてきたので傾斜が緩んだところで尾根に向かう。ここは赤松が目立つようになり、地面付近は檜の幼木が侵食していて藪状態なので右に逃げて高度を稼ぎ尾根へ乗りなおす。標高は800m強だった。

 尾根上は南側が植林して数年経過くらいの若い木が中心らしく低い木で明るい斜面。その植林との境界には鹿による食害防止の柵が尾根直上に設置されている。ここも伐採したようだがその後の植林はされておらず日当たりの良い開けた場所で、シダと檜幼木が茂って結構な藪と化していた。しかも昨日の雨がここでは雪だったようで葉の上に雪が乗っているので、これを漕ぐと濡れてしまう。できるだけ薄いところを選んで進むが尾根直上は状況は芳しくない。北斜面は少しマシかと思ったが、背の高い赤松樹林であり密生した杉植林のような日当たりが悪い場所ではなく、ここも檜幼木が侵食していた。しかたがないので藪を漕ぎつつフェンスに沿って登っていく。

 標高884mを過ぎると発達した檜植林に突入し、地面の日当たりが悪くなって藪は消え失せて一気に歩きやすくなった。これより上部は植林か落葉広葉樹で、地面付近の藪は山頂まで出会うことはなかった。往路で選んだ尾根は失敗だったようだ。まあ、計画外の尾根だったしなぁ。

 標高950mで送電鉄塔があると思われる尾根に合流。特に道はなく藪が無く歩きやすい尾根が続く。標高1050m肩付近でも右手から顕著な尾根が合流し、進路は左へ曲がる。ここは下るときに直進しやすいので要注意ポイントだが、いくつもの目印テープが木に巻かれているので自分で目印を残す必要はなかった。この目印の多さからしてこのルートを歩く人の多さがうかがえた。

 少しの間だけ左手(東斜面)に鹿避けフェンスがあったがいつのまにか消える。この後は比較的なだらかな稜線歩き。主に落葉広葉樹林が多くこの時期は日当たりがいいのは助かる。見上げればあちらこちらに熊棚あり。意外に奥多摩は多くの熊がいることは、丹波山村の山でも多数の熊棚を見たことがあるので知っている。もう冬眠に入ったかな?

 落ち葉に地面を覆い尽くされた尾根が続き踏跡があるのか無いのか判断が難しいが、藪は皆無なので地形を読んで尾根上を歩けばいいので問題なし。日当たりの悪い場所では僅かに雪が残るが、深さは1cm程度でスパッツは不要だった。雪よりも落ち葉で埋もれた木の根や枝でたまに滑る方がたちが悪い。下山時は1回だが雪の上で派手にこけてしまった。

 高度計の表示が1300mを越えてまもなく山頂というところで文字が消えた標識を発見。まだ微かに読めるが山頂標識ではなく、進行方向(南)は「大平山方面」、後ろ方向(北)は「川俣、毛附」と読めた。そこからすぐ微小ピークに到着。山頂標識は無く境界標石のみだが、GPSによるとここが大ドッケ山頂に間違いない。顕著なピークではないので普通は通過してしまうような場所だった。地形図記載の山ではなく山名事典記載の山なのでしょうがないか。ここも樹林に囲まれて展望は良くない。日当たりのいい場所に移動して休憩。天気予報では今日は冬型が強まって風が強く気温がもっと下がるかと思ったが、西風はまだそれほどでもないし気温は-2℃くらいだった。徐々に体が冬の寒さに慣れてきたようで、今だと0℃くらいだと暖かく感じるようになった。ただし山の中での話で下界で0℃は思いっきり寒いが。

 休憩を終えて下山開始。帰りは往路の尾根ではなく送電鉄塔があるはずの当初計画の尾根を下ってみることにした。標高950mまでは往路を下り、目立たない肩で直進すれば自然に目的の尾根に乗れる。こちらの尾根は植林と自然林の尾根で、往路で使った尾根のような藪は全く無く歩きやすかった。 また、目印もそれなりにあり、たぶん一般的にはこの尾根が使われているようだった。

 どんどん下っていくと標高760m付近の微小ピーク(肩かもしれない)は右から巻くように目印と踏跡があり、落ち葉が積もった斜面をトラバース、尾根に復帰すると送電線巡視路と合流した。少し下ると送電鉄塔登場。有間山方面が薄っすらと白くなっていた。

 この後は道がそこそこ明瞭化するのだが、部分的に薄い場所もあるので気が抜けない。どこでも歩ける植生の方がかえって分かりにくいこともある。まあ、ここまで来れば適当に南側に下れば往路で歩いた細久保集落への広い道に出るだろうから、それほど神経質になる必要はない。

 時々出てくる巡視路標識には巡視路が続く方向が矢印で書き加えられているので、判断に迷ったときには役立ってくれた。時々別の道が分岐したりするが、基本的に巡視路が直進方向以外に向かうときには必ず巡視路標識が立っているので便利だ。

 標高586mではひときわ目立つ大きな落葉樹が尾根上に鎮座、その裏側が小さな峠のようになっていて祠があった。そして倒れた標識あり。これは大ドッケ山頂直下で見たのと同じ種類の標識だ。「細久保地藏峠ハイキングコース」と書かれており、昔はハイキング道があったらしいが今は利用者が減って道が薄くなったのだろう。新たに整備されることもなく、木製の標識の根元は徐々に腐って倒れてしまったのだろう。

 この峠の先が少し道が分かりにくいが、基本的には尾根を下ればいい。しかしずっと尾根上を下るわけではなく、そのうちに右手の斜面に導かれる。ここは巡視路標識があるし、斜面に下る道は明瞭なので大丈夫だろう。植林帯を下っていくと眼下に往路で通った広い道が登場、大岩のヘアピンを過ぎて登場する巡視路標識から、鋭角にUターンするように上がっていく細い道が巡視路だったのだ。ここにある巡視路標識はコケないように紐で引っ張られているのが特徴。

 広い道を下って車道に出て、橋を渡って県道へ。朝は凍結していたが今はすっかり乾いていた。

 

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